まだ地面が濡れているところに光が指す。
水滴がキラキラひかる。
こういう日には思い出す光景がある。
18の夏。
大学前のカフェで昼ごはんを食べていたら急に土砂降りになって、
とても歩けないくらいだった。
午後の授業に間に合うか、
一緒にいた友人とハラハラして。
でもギリギリにやんで急にまた青空になった。
コンクリートの上は一面水たまり。
そこに空が映って、世界が二倍広く明るく輝いていた。
なんだかわけもなく興奮して、
きゃー、と笑いながら、閉じた傘を振り回して走った。
そういう瞬間があった。
それが私の宝物。
だからウユニ塩湖に行きたいのだろう。